檜原村木質バイオマス利活用事業
檜原村は、東京都の西に位置する面積の約93%を占める森林と南北秋川の清流に恵まれた、多摩地域唯一の村です。「森と清流をよみがえらせ、未来に誇れる活力ある村」をキャッチフレーズに、地場産材の活用、森林セラピーや教育の森事業をはじめとした、森林に関わる多くの取り組みを行っています。
檜原村では、「檜原村新エネルギービジョン」や「檜原村バイオマスタウン構想」の策定をきっかけに、これまで利活用されていなかった村内の資源をエネルギー利用することで二酸化炭素の排出量を削減することを目標として、木質バイオマスの取り組みを開始しました。
村内で最も活用が有望と考えられる伐り捨て間伐材などを薪燃料として利用するため、原木の買い取りと薪燃料製造を進め、「檜原温泉センター数馬の湯」に薪ボイラーを導入して灯油の代わりに薪を使って二酸化炭素の排出量を削減しています。
薪利用の流れ
村内にある豊富な資源をエネルギーとして使う方法として、薪の利用を進めています。
(1) 村内で使われていない木材を搬出します。
(2) 薪製造施設で原木を買い取り、薪に加工します。
(3) 半年ほど乾燥させ、数馬の湯に運びます。
(4) 薪ボイラーで、燃料として利用します。
林地残材の搬出
これまであまり利用されていなかった、伐り捨て間伐材などの林地残材や、森林整備や林道工事などで伐採した木材を山から引き出します。
山の中などに放置されていた木材が、薪の原料として有効に利用されます。
取組みの経緯
檜原村ではこれまで、「2020年度を目標年度にCO2の排出量を1990年レベルの20%削減する」ことを目標として、木質バイオマスの活用に向けて検討を行ってきました。
これらの検討を具体化する方法として、平成22年度より薪燃料利用に向けた準備を進め、平成24年度から薪燃料施設及び薪ボイラーの運用を開始しました。